【レポート】配信業界のシステムをクラウド化すると何が嬉しいの?「「スポーツ制作・配信/送出」の 2 つの最新事例をリレー形式でご紹介!」 #AWSSummit

【レポート】配信業界のシステムをクラウド化すると何が嬉しいの?「「スポーツ制作・配信/送出」の 2 つの最新事例をリレー形式でご紹介!」 #AWSSummit

Clock Icon2020.09.10

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こんにちは、大前です。

AWS Summit Online、みなさま楽しんでいますでしょうか。

本記事ではオンデマンドセッション「「スポーツ制作・配信/送出」の 2 つの最新事例をリレー形式でご紹介!」についてレポートの方書いていきたいと思います。

セッション概要

スピーカー

  • 株式会社フジテレビジョン 技術局デジタルソリューションセンター配信技術推進部 主務職 石川 慎之介 氏
  • 日本デジタル配信株式会社 事業推進本部 コンテンツ配信部 マネージャー 花田 康平 氏

概要

フジテレビ様:スポーツコンテンツのライブ配信現場において、撮影以降すべての工程をフルクラウド化しました。エンコードから CG 重畳までをクラウドで自動化したことで、コスト・場所・労力を最小限に抑えた事例をご紹介致します。

日本デジタル配信様: クラウドを使った番組プレイアウトサービスの立上げについてご紹介。

セッションレポート

アジェンダ

  1. 「スポーツ制作・配信/送出」の2つの最新事例をリレー形式でご紹介!
  2. AWS を活用する IP 配信用プレイアウトサービス

1. 「スポーツ制作・配信/送出」の2つの最新事例をリレー形式でご紹介!

  • 働き方改革、配信システムのスマート化を目指して施策を行なった
  • 施策の対象イベント
    • 春高バレーにて「バーチャル春高バレー」としてインターネット経由での LIVE 配信・VOD 配信を実施
  • 実現したいこと
    • 画像認識技術を利用した活用
      • 会場の得点板の数字を認識させる技術の利用
    • オンプレミス機材のクラウド化
      • 一般的なイベントではオンプレ機材を多数利用することが多いが、クラウドを活用してスマート化したい
    • 配信向けに最適な CG スーパーシステム
      • 地上波放送で使用する様な高価な機材は用いず、クラウドを活用したシステムの最適化を模索
  • 実現方法
    • 画像認識技術を利用した活用
      • 独自開発のリアルタイム画像認識システムを利用
    • オンプレミス機材のクラウド化
      • AWS 上で提供されるサービスである「Grabyo」を利用
    • 配信向けに最適な CG スーパーシステム
      • AWS 上で提供されるサービスである「Singular.live」を利用
  • 構成図
    • 実況なども含んだ映像を AWS に送信し、各種システムに取り込んで処理を行う
    • 全てオンプレで行なった場合と比較し、現地はスマートな環境でオペレーションを行えた

  • リモートオペレーションの考慮が求められてきた
    • 今後リモート(遠隔)でのオペレーションも考慮
      • 監視用の画面を用意
    • クラウド基本ベースのシステムだからこそのメリット
      • クラウドを利用することで、現地だけでなく遠隔地から配信状況の監視等も可能に
  • オンプレミスとクラウドの比較
    • 従量課金制であるクラウドを使用することで費用が10分の1ほどに抑えられた
    • 場所についても省スペース化を実現できた
    • 映像の仕込みを行う場所を制限されないため、どこでも作業可能に
    • オンプレミスと比較するとネットワーク関連の障害に気を配る必要がある
    • フルクラウドとはいえ、カメラやエンコーダーなど、オンプレの部分は必ず残る

  • まとめと課題
    • 少人数・省スペースでオペレーションできた
      • ほとんどのシステムをクラウドへ持っていったことにより、パソコン1台によるオペレーションが実現できた
    • オンプレのパソコンは最低限スペック
      • 実際の処理を行うのはクラウド上の仮想サーバであるため、操作側の端末スペックは最低限で問題ない
        • 費用が抑えられる
    • アーカイブ転送はクラウド間で転送
      • いつでも転送を行うことができるため、現場に残って作業する必要がなくなった
    • 費用はしようした時間だけ
      • 従量課金がフィットするとコスト削減が可能
    • カメラとエンコーダーについては現場での用意、操作が必要
      • ここは必ず残ってしまう部分
    • 得点板カメラが微妙に揺れるだけで認識アプリの精度が落ちてしまう
      • 設置場所等には気をつける必要がある
    • 画像認識させた結果が正しいか判断するためのフローが必要
      • 得点板を認識させた結果が100%正しいとは限らないため、人の目などで判断する必要がある
      • 今回は監視用画面を用意して対応した
    • EC2 ではなく、マネージドサービスを利用することによってもっとシンプルな構成にしたい
      • EC2 + NGINX → MediaStore
      • EC2 + RDP → WorkSpaces

  • 最後に
    • 部署や立場関係なく提案できる環境があった
      • 各部から提案をしあえるとても良い環境、関係性を築けていた
    • IT という分野はみんなが安易に安価に利用できることができる

2. AWS を活用する IP 配信用プレイアウトサービス

  • 日本デジタル配信社(JDS)さんについて
    • 主要事業として、番組供給事業者からチャンネルを受け取り、各種ケーブルテレビ局に届ける
    • ケーブルテレビ業界におけるプラットフォームの様な役割を果たしている
  • そもそもプレイアウトとは?
    • 番組はたくさんの映像やCMなどから成り立っている
    • 編成情報(プレイリスト)を元に各種素材をチャンネルとして送出することをプレイアウトを呼ぶ
    • JDSさんとしてもプレイアウトサービスを保持している
      • チャンネル数の上限や機能面の制約など、課題を抱えていた
      • 上記課題を解決するために AWS を採用

  • AWS 活用の主なメリット
    • チャンネル数の増減に柔軟かつ迅速に対応可能
    • コスト効率アップ
    • 保守・メンテナンスの簡略化
  • 構成概要
    • 番組素材やプレイリストを S3 に格納
    • S3 から EC2 上で稼働するプレイアウトサービスに取り込み、各種処理を実施
    • デモの紹介がありました(興味ある方は本編を視聴ください)

おわりに

「「スポーツ制作・配信/送出」の 2 つの最新事例をリレー形式でご紹介!」のセッションレポートでした。 クラウドを使用することによる配信現場の物理的な省スペース化が実現できた、というのは配信業界ならではな感じで面白いですね。 JDS さんのプレイアウト製品についても細かなデモがありましたので、興味ある方は是非セッション本編を視聴してみてください。

以上、AWS 事業本部の大前でした。

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